S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~
「す、すみません」
(考えてみれば、上司だし……私が生意気だよね……)
そう思って頭を下げると、頭の上から、
「俺は七瀬と結婚したいと思っている」
と部長の声が降ってくる。
「へっ……⁉」
驚いて頭をあげると、真剣な目の部長に、まっすぐ射抜かれた。
「俺は結婚するなら七瀬としか考えられない」
はっきり告げられて、私は思わず口ごもる。
(な、なんなの……? 出世のためなら、何でもするってこと……? こんな風なプロポーズまで……)