S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~
そう思って、私は目を瞑る。
「あぁ、うまいな」
要さんにそう言われて、なんだ、子どもをつくる勉強なんて簡単じゃないか、と少し得意に思った。
その次の瞬間。
「ん……!」
唇に柔らかい感触がする。
驚いて目を開けると、目の前に要さんがいて、唇同士が合わさっていることに気づく。
私が固まっていると、要さんは唇を離し、
もう一度、私の頬を撫でた。
「覚えて。これが勉強の方法。これから少しずつステップアップするから」
そう言った要さんの顔を私はまっすぐ見つめる。