S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~
「本当に?」
「私、変なこと言いました……?」
「いいや、嬉しかっただけ。キミからそんな言葉が聞けるなんて」
要さんはそう言って嬉しそうに笑う。
その顔を見るとやけに胸が痛くなる。
「ま、まだ酔ってるだけです」
「酔ってこんなに素直になるなら、今度ワインの酒樽でも用意させよう」
「なにそれ……」
私が眉を寄せると、ハハ、と楽しそうに要さんが笑う。
そして、その大きな指先で優しく私の涙を拭うと、次の瞬間、唇が重なった。