S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~

―――次の日。朝一の人事部で、

「どうしたんですか、部長。その頬」

という声が聞こえたので、私は要さんから目をそらした。

「あぁ、少しな」
「……」

 私はその声を聞いて、頬を膨らませた。
 今回は、絶対に、私は悪くない。

 昨日の夜、あれから要さんは突然服の中に手を入れてきて、私の素肌に触れた。
 それに驚いて固まっていると、要さんは何を考えたのか、そのまま直接胸に……

 いや、これ以上考えるのは自粛しよう。
 恥ずかしすぎる。

 とにかく、私は驚いて、変態! と叫んで、また要さんを叩いてしまったのだ。

(なに? なんなの……?)

 さらに私がパニックになってわんわん泣いたものだから、要さんは心底申し訳なさそうに謝って、それから私を抱きしめて、眠るまで何もせずにそのままでいてくれた。
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