S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~
「……でも」
「今日は勉強しないってこと? ルールは?」
意地悪くそう告げられる。
ルールを破ることができないのを知っていて、これだ。
私はむっとして口を開く。
「じゃあ、もうあんなこと突然しないでください」
「あぁ、わかった」
「絶対ですよ。嘘つかないルールがありますからね」
あんなことしないって話で頷いたんだから、要さんだってそれが嘘にならないようにしないといけないはずだ。
私がそう思って言うと、要さんは目を細めて微笑む。
「狡いな、それ」
「どっちが!」
またむっとしたけど、ベッドの中に入って、今日は何度か要さんからキスをされて……
結局そうしているうちに全部許してしまっていることに、私は気づいてしまった。