白蛇と猟師
そのうち猟師を起こそうと力を込めていた蛇は、自分の体が熱を持っていくのを感じた。

いよいよ自分の体が千切れていくのだと思った。

「もういい…頼む…!!」

猟師が力の限り叫んだその時、
蛇は光に包まれると、尾は白く細い二本の足に変わり、腕が伸び、体は白い着物に包まれ、人間の娘の姿になっていた。

「あなた…あなた…!!」

猟師を抱きしめる、人間の姿に変わった娘は傷だらけだった。

「その姿も愛らしいもんだな…それなのに、こんなに傷付いて、お前…」

「これならきっと…!もう一度、人間たちに助けを求めてきます!どうかあなた、諦めないで…!!」


娘は走った。
初めての人間の足に慣れないながら、今度こそ猟師を救ってくれる者を探すために。


そしてふらつきながら、倒れながらも何とかもう一度村に辿り着く。

「お願いです…!!どうかどなたか、私の大切な猟師様をお助け下さい…!!」

娘の姿に変わった蛇の助けを聞きつけ、数人の村人たちが猟師のもとに向かう。

それを見届けた娘はその場で力尽き、地面に崩れ落ちた。

「…どうか…ご無事で……猟師…さ…ま…」
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