裏切りの果てに~ただあなたと胸を焦がすような恋がしたかった~
病院でも、私のことは祥子ちゃんと呼んでくれて、他の看護師にはうらやましがられてる。


「旦那のいとこ」だからですよ、なんて言いながら、本当はその特別感に浸ってた。


『寛也先生。もうすぐ圭輔来ますから、検診よろしくお願いします』


ああ、任せて。あっ、それから、今日は仕事最終までだったよね?』


『はい。そうです』


『ちょっと君に話があるんだけど、仕事終わり、いいかな?』


その甘くて優しい声にドキドキする。


『あっ、は、はい。大丈夫です、わかりました』


返事はしたものの、何だろう…私に話って。


私の頭の中はそのことでいっぱいになった。


仕事に集中しなきゃって言い聞かせても、気づいたら寛也さんの顔を思い浮かべてしまう。


180cmくらいかな?長身でモデルみたいな体型。


足が長くて、細身だけど適度に筋肉もあって、私の理想の体つき。
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