不妊の未来

大和「それだけ美味しそうに召し上がってくれると料理長も喜びますよ」

茉由「だって本当に美味しいんですもの」

大和「僕のも食べますか?」

お皿ごと勧められた茉由は勢いよく首を横に振って遠慮する。

茉由「ちゃんと召し上がってください!食は体の資本ですから」

言って茉由の頭にはふと疑問が浮かんだ。

茉由「先生はちゃんとお食事取っていますか?」

忙しい大和を心配した茉由。
大和は茉由の気持ちが嬉しくて口元が緩む。

茉由「先生?」

聞かれて大和は答える。

大和「あ、すみません。僕は自炊が好きなのでちゃんと食事は取っていますよ。昼は忙しくてあまりゆっくりと食べられませんけどね」

茉由はそこから大和が大学生の頃から一人暮らしをしていて、家事全般出来る話を聞いた。

茉由「だから結婚していないんですか?先生モテそうなのに」

大和「僕は全然モテません。目立つ益田が隣にいましたからね」

益田先生を思い出す茉由。

茉由「大和先生も引けを取らないと思いますが……でも、ご両親から結婚しろとか言われませんか?」

茉由が聞けば大和は困ったように眉根を寄せた。

大和「たしかに親からは結婚を催促されています」

< 100 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop