不妊の未来

○ダイニングルーム

理玖「茉由、俺、これからf1のレース見るから先寝ていいよ」

茉由「え?」

理玖がf1好きなことは茉由は知っている。
でも今日くらい、f1より茉由自身を求めてほしかった。


茉由「どうして…」


不満の一部が口に出てしまう。


理玖「ん?なにか言った?」


テレビの画面から茉由の方を向いた理玖に対して茉由は意を決して詰め寄ろうと思った。


「そろそろ子供のこと真剣に考えよう」と。


でも結局言えずに首を横に振る。


茉由「なんでもない」


ことを荒立てたくはない茉由は言いたいことを飲み込み、別のたわいのない挨拶を口にした。


茉由「明日も仕事でしょ?遅くならないようにね。先寝るね。おやすみ」

理玖「あぁ。分かってるよ。おやすみ」


理玖はそれだけ言うとすぐテレビの方に顔を向けてしまった。









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