不妊の未来
杏菜「男性って頼られたいって思うんじゃないですか？それに完璧だと自分も完璧じゃないといけない気がして息が詰まりそう」

看護師「言い過ぎ。ていうか男語れるほど経験豊富でもないでしょ？」


看護師は気を利かせて話の矛先を杏菜に向けた。


杏菜「経験豊富じゃないですけど男性にはちゃんと甘えられますよ、私」

茉由「たしかに私、甘えないかも」


呟くと杏菜はほれ見たことかと言わんばかりに看護師に向かってドヤ顔をして見せた。


看護師「あー！可愛げがない。そんなんじゃ大和先生に認めてなんてもらえないわよ。もっと謙虚じゃないと。あと仕事に対しても真摯に向き合わないとね。患者第一の大和先生の目には留まらないわよ、きっと」


看護師の千里眼に驚きつつ、杏菜の言ったことが的を得ている気がして茉由の胸にはモヤモヤとしたものが広がっていた。

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