不妊の未来
茉由のまさかの発言に理玖は言葉を失った。
でも茉由は俯いたまま話しているせいで理玖の顔を見ていない。
暴走していく茉由。
頭で考えるより前に言葉が口から溢れ出ていく。
茉由「せっかく女に産まれたんだもの。女の幸せを手に入れたい。私を身も心も愛してくれて子供を授けてくれる人と再婚したらいいのよ」
理玖「いや、それはおかしいだろ?茉由は俺の子供を産みたいんだろ?誰でもいいってわけじゃないだろ?違うのか?!」
理玖の大きな声に茉由の暴走は止まる。
茉由「え?今、私…なんてことを」
口を押さえる茉由。
その様子を見て少しだけホッとした理玖だけど、このままでいいとも思えなかった。
理玖「お互い一人になって冷静に考えようか。少し出てくるから茉由ももう一度ちゃんと考えてくれ」
理玖は財布とスマホを手に取り、家を出た。
ひとり残された茉由は自分がなにを言ってしまったのか思い出し、その場に膝から崩れ落ちた。