不妊の未来
第十章
○検査室(夜)
茉由「お先失礼します。それと明日お休みいただきます」
業務を終え、室長に挨拶をする茉由。
室長「学会内容、来週教えてくださいね」
茉由「はい」
室長に笑顔で頷く茉由はそれから遅番の技師や看護師、レセプトのために残っている事務のスタッフに声を掛けて外に出た。
茉由「うわ。もう真っ暗だ」
まだ18時なのに。
陽が落ちるのが早くなったのを感じ、もうすぐ冬なのかとしみじみ思いながら駅までの道を歩いていると突然、車のクラクションが鳴った。
反射的に振り向く茉由。
近くに白の外車が停まり、助手席の窓が開いた。
大和「鷲尾さん」
車に見覚えはなかったけど身を屈め、車内を覗き込むと、そこには大和が乗っていた。
茉由「あ、お、お疲れ様です」
このタイミングで会うと思っていなかったから動揺して声が震えてしまった。
それに気付いたのかは分からないけど、大和は運転席から降りてきて側に寄ってきた。
大和「今、帰りですか?」
茉由「はい。先生は今日、患者説明会でしたよね?」
なぜここにいるのかという意味を含めて聞くと、大和は柔らかく微笑んだ。
大和「この道を通れば会えるかと思って」
茉由「え?」
大和の思わぬ答えに驚き、茉由は声を上げるた。
すると、大和の視線が茉由の背後に向けられた。
そして背中に手が回され、大和側に引き寄せられた。
いきなり触れられてドキッとする茉由。
茉由「お先失礼します。それと明日お休みいただきます」
業務を終え、室長に挨拶をする茉由。
室長「学会内容、来週教えてくださいね」
茉由「はい」
室長に笑顔で頷く茉由はそれから遅番の技師や看護師、レセプトのために残っている事務のスタッフに声を掛けて外に出た。
茉由「うわ。もう真っ暗だ」
まだ18時なのに。
陽が落ちるのが早くなったのを感じ、もうすぐ冬なのかとしみじみ思いながら駅までの道を歩いていると突然、車のクラクションが鳴った。
反射的に振り向く茉由。
近くに白の外車が停まり、助手席の窓が開いた。
大和「鷲尾さん」
車に見覚えはなかったけど身を屈め、車内を覗き込むと、そこには大和が乗っていた。
茉由「あ、お、お疲れ様です」
このタイミングで会うと思っていなかったから動揺して声が震えてしまった。
それに気付いたのかは分からないけど、大和は運転席から降りてきて側に寄ってきた。
大和「今、帰りですか?」
茉由「はい。先生は今日、患者説明会でしたよね?」
なぜここにいるのかという意味を含めて聞くと、大和は柔らかく微笑んだ。
大和「この道を通れば会えるかと思って」
茉由「え?」
大和の思わぬ答えに驚き、茉由は声を上げるた。
すると、大和の視線が茉由の背後に向けられた。
そして背中に手が回され、大和側に引き寄せられた。
いきなり触れられてドキッとする茉由。