妖怪ホテルと加齢臭問題(天音と久遠)
しかし、スパイスの効いた
本場のマサラティーは、
加齢臭問題を、吹き飛ばしてくれたようだ。

「それが終わりましたら、
お帰りのために、車を呼びますから」

「俺、帰らないよ」
久遠は、普通に答えた。

「はいぃ?」
曖昧に答えながらも、
天音の心臓が飛び跳ねた。

今晩も、まさか、
添い寝サービスとか?

「モニターがてら、
友達が何人か、来るんだ」

久遠は、スマホをスクロールして、画像を確認している。

「ヨーカイ旅館(ホテル)を、
見たいって」

久遠は笑顔で、フリーズしている天音を見た。

そんなの・・聞いてねぇよ
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