叶わぬ恋だと分かっていても
 私はそんなに毎日のようにエッチはしなくていいと思っていたのだけれど、なおちゃんが、自分の弱さを武器にするみたいに私に言うから。

 ――どんなに不安でも、菜乃香(なのか)膣内(なか)に受け入れてもらえるとホッとするんだ。

 って。

 別に性欲処理ための行為ではないから、となおちゃんが続けて。
 その言葉の通り、私と身体を繋げても、達する(いく)ことは五回に一回ぐらい。

 別になおちゃんが男性的に衰えたとかそう言うわけではないことは、一緒いて彼と触れ合い、肌を重ねていれば十二分に伝わってくる。

 なおちゃんが()かないことを私が気にすると、《《私を安心させるために》》イッてくれる気がするくらい、彼はそういうのをコントロール出来ている気がする。

 なおちゃんは世間的に言えばいわゆる絶倫だと思うのだけれど、だからと言って絶対に出さないといけないというわけではないみたい。
 もしかしたらその辺りは自己処理をしている可能性もあるけれど、さすがにそこまで踏み込んで聞かなかったからその辺りは定かではない。

 なおちゃんは先に話してくれた通り、私と〝繋がれる〟ことに重きを置いているように思えた。
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