叶わぬ恋だと分かっていても
「なお、ちゃっ……、ぁあん。私っ、なかなか会えなくて……あ、……ごめんねっ」

 ちょっと前まではほぼ毎日貴方に抱かれることが出来ていたのに。

 週に一回しか彼を満足させてあげられない。

 その後ろめたさが、私の倫理観をドロドロに溶かして……。

「お願っ、なおちゃ、今日は膣内(なか)に、出してっ?」

 ゴムも付けずに(むつ)み合って、生理中で弱った膣内に彼の性液(よくぼう)を思う様ぶちまけてもらう。

 冷静に考えればリスクの高すぎる行為なのに、そうすることでしか会えない寂しさを埋めることが出来ないと錯覚してしまった。

 なおちゃんの精を自分の胎内(なか)に出してもらえる。

 奥さんにしか許されない特権を与えられたようで、内ももの間を経血と一緒に彼の性液が流れ出てきた時はたまらなく嬉しかった。

菜乃香(なのか)のなかに出せるなんて夢みたいだ」

 なおちゃんも同じように思ってくれたことが幸せで。

 ぽろぽろと泣きながら「私、今すっごく幸せ」とつぶやいていた。


 それからだ。

 なおちゃんが、私のお尻をやたら触るようになったのは。

 元々後孔に興味がある人だったのは確かだと思う。

 エッチの最中にお尻の穴に指を入れられそうになったことがなかったわけじゃない。

 その度にイヤだって言ってやめてもらっていたけれど。

 生理中に中に出されて……そのことを嬉しいと認めてしまった私に彼は言った。
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