叶わぬ恋だと分かっていても
***
「甘いのがいい?」
お酒は飲みつけていないよね?と言外に含められた私は、ここでやっと、「はい」と声に出して答えられた。
「じゃあ――」
緒川さんのお勧めで、甘めの飲みやすいスパークリングワインを出されて。
それまで飲んでいた炭酸水と交換される。
琥珀色の液体が注がれたシャンパングラスに、小さな気泡がプツプツと上がる様がとてもお洒落で、一気に大人になった気がした私は、それだけで何だか浮き足立って。
飲み慣れた甘い炭酸ジュースみたいな味にほだされて。
白ワインをゆっくりとしたペースで飲む緒川さんを横目に、気がついたらハーフボトルをひとりで空けてしまっていた。
頭がぼんやりしてきて「あ、まずい」って思った時にはすでに手遅れ。
自力ではまっすぐ歩けなくなっていた。
「甘いのがいい?」
お酒は飲みつけていないよね?と言外に含められた私は、ここでやっと、「はい」と声に出して答えられた。
「じゃあ――」
緒川さんのお勧めで、甘めの飲みやすいスパークリングワインを出されて。
それまで飲んでいた炭酸水と交換される。
琥珀色の液体が注がれたシャンパングラスに、小さな気泡がプツプツと上がる様がとてもお洒落で、一気に大人になった気がした私は、それだけで何だか浮き足立って。
飲み慣れた甘い炭酸ジュースみたいな味にほだされて。
白ワインをゆっくりとしたペースで飲む緒川さんを横目に、気がついたらハーフボトルをひとりで空けてしまっていた。
頭がぼんやりしてきて「あ、まずい」って思った時にはすでに手遅れ。
自力ではまっすぐ歩けなくなっていた。