叶わぬ恋だと分かっていても
 お風呂にはゴムを持ってきていなかったから、そのまま最後までは至らなかったけれど、湯船の中に立ち上がらされて、背後から太ももの隙間を割るようになおちゃんの硬いものが押し当てられた。

 浴槽の縁をギュッと握らされて身体を固定された私の背中に、なおちゃんの熱い身体が密着する。

「ふ、……ぁっ」

 なおちゃんが背後から私の気持ちいいところをこするみたいに両足の付け根の境目を割って屹立(きつりつ)を前後にゆっくり動かすと、徐々にお湯だけじゃない湿り気がふたりを繋いでいやらしい音が浴室内に反響し始めた。

「んっ、それ、……ダメっ」

 気持ち良すぎておかしくなりそう。

 別に腰を抱えられて彼の方へ引き寄せられているわけでもないのに、自然お尻を突き出すみたいに腰が揺れる私に、なおちゃんの荒い吐息が追い討ちをかける。

 なおちゃんが私の胸全体を手のひらで覆うように押しつぶしながら、時折敏感な(いただき)のところをキュッとこねるみたいに押しつぶしてくる力加減とタイミングが、すごく絶妙で。

 もっとって思うとスッと刺激がやむのが、焦らされているみたいでたまらないの。
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