叶わぬ恋だと分かっていても
言って、ふと思い出したように「あ、でも……直太朗の預け先確保しないとまずいか」って部屋の隅っこに置かれた縦長のケージに視線を移した。
***
『彼氏と旅行?』
お母さんに電話したら、開口一番そう問いかけられて。
『なのちゃんももう子供じゃないからお母さん、アレコレいう気はないけど……その……自分が困るようなことだけはしないのよ?』
溜め息まじりに言われて、私はドキッとする。
お母さんはハッキリとは言わなかったけれど、きっと困ること、というのは望まない妊娠のことを指しているんだって思った。
もちろんなおちゃんはエッチの時、必ず避妊はしてくれるけれど、そういう行為をしている以上100%赤ちゃんが出来ないという保証はない。
「ん、気を付ける」
『――で、今度ちゃんとその人、お母さんたちにも紹介するのよ?』
言われて今度こそ私は言葉に詰まってしまった。
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『彼氏と旅行?』
お母さんに電話したら、開口一番そう問いかけられて。
『なのちゃんももう子供じゃないからお母さん、アレコレいう気はないけど……その……自分が困るようなことだけはしないのよ?』
溜め息まじりに言われて、私はドキッとする。
お母さんはハッキリとは言わなかったけれど、きっと困ること、というのは望まない妊娠のことを指しているんだって思った。
もちろんなおちゃんはエッチの時、必ず避妊はしてくれるけれど、そういう行為をしている以上100%赤ちゃんが出来ないという保証はない。
「ん、気を付ける」
『――で、今度ちゃんとその人、お母さんたちにも紹介するのよ?』
言われて今度こそ私は言葉に詰まってしまった。