全部欲しいのはワガママですか?~恋も仕事も結婚も~
「絶対にしたくないって思ってないなら、あの人はやめとけば? 先がないでしょう」
「……ですよね」
「わかっていても別れられないもんなんだけどさぁ」
実は私には社内に付き合っている男性がいる。
だけどその人は既婚者なので、世間一般でいうところの“不倫”だ。
秘密の交際を始めてからもう二年が経った。
いずれ終わりにしなければいけない恋だと頭ではわかっている。そもそも始めてはいけない恋だった。
だけどその“潮時”が、私にはわからなくて。ずるずると関係を続けてしまっている。
「まさか、ゆくゆくは彼と結婚したいとか考えてる?」
「そんな! それはないです! ほんとに」
由華さんの言葉に驚いて、首をブンブンと横に振って否定をした。
彼には小学校一年生になる男の子の子どもがいるし、奥さんと離婚して私と一緒になってほしいだなんて、そんなよこしまな欲は一切ない。
互いにホッと一息つける存在であり、一緒にいると心が休まるのだ。
たまに会うと癒されるから、翌日からまた仕事をがんばろうと思える。女としての承認欲求が満たされるのもあるけれど。
だからこそ、きっぱりとケジメをつけられないでいる。
なんだかんだ言い訳を並べてはいるが、結局のところ私は少なからず彼を好きなのだ。
「……ですよね」
「わかっていても別れられないもんなんだけどさぁ」
実は私には社内に付き合っている男性がいる。
だけどその人は既婚者なので、世間一般でいうところの“不倫”だ。
秘密の交際を始めてからもう二年が経った。
いずれ終わりにしなければいけない恋だと頭ではわかっている。そもそも始めてはいけない恋だった。
だけどその“潮時”が、私にはわからなくて。ずるずると関係を続けてしまっている。
「まさか、ゆくゆくは彼と結婚したいとか考えてる?」
「そんな! それはないです! ほんとに」
由華さんの言葉に驚いて、首をブンブンと横に振って否定をした。
彼には小学校一年生になる男の子の子どもがいるし、奥さんと離婚して私と一緒になってほしいだなんて、そんなよこしまな欲は一切ない。
互いにホッと一息つける存在であり、一緒にいると心が休まるのだ。
たまに会うと癒されるから、翌日からまた仕事をがんばろうと思える。女としての承認欲求が満たされるのもあるけれど。
だからこそ、きっぱりとケジメをつけられないでいる。
なんだかんだ言い訳を並べてはいるが、結局のところ私は少なからず彼を好きなのだ。