こじらせ処女はイケメン御曹司で生まれ変わる
扉を開けた私の手に、宮下さんの手が重なる。

「ね、遊ぼう。」

「どうして……」

「ん?」

「付き合おうじゃなくて、遊ぼうなんですか?」

そんな事言われたら、女はショックだよ。

「うーん。この歳になると、付き合う=結婚前提でしょ。俺、そういうの嫌なんだ。」

「私、そういう重い女じゃありません。」

私はクルッと宮下さんの方を向いて、ドキッとした。

宮下さんの顔が、近い。


近い、近い!耐えられない!ひぃー!


「流石は、男慣れしているだけの事はあるね。」

「えっ?」

「あくまで恋愛は、気に入った男女同士、軽くでしょ。」

そうなの⁉

そんな気に入っただけで付き合えるんだったら、なぜ私は今まで誰とも付き合えなかった?
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