こじらせ処女はイケメン御曹司で生まれ変わる
しばらくして、エレベーターが着き、私達は同時に降りた。

「何食べる?リクエストは?」

「うーん。お寿司か焼肉。」

「おいおい、贅沢だな。」

「嘘。何でもいいよ。美味しいお店ならね。」

そう言って笑って見せると、宮下さんは私をじーと見ている。

「えっ?」

「いや、いいなぁって。そうやって笑っている顔を見ると。」

私は照れて、彼に背中を見せた。

「やっぱり、焼肉がいいなぁ。私奢るから、行かない?」

ちらっと見ると、宮下さんが隣にいない。

「あれ?」

振り返ろうとすると、宮下さんに肩を抱き寄せられた。

「もっと俺の事、頼れよ。」

宮下さんの声が、耳元に届く。

「俺、女にご馳走させる程、貧乏じゃないって。」
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