雪のとなりに、春。
私の視線に気付いた雪杜くんが、警察の人にぺこりと礼をして駆け寄ってきてくれる。
「ゆ、雪杜くん」
「先輩、ありがとう助かった」
「え」
「ごめん、まだ警察に色々話さなくちゃいけなくて時間かかりそう。先輩、今日は帰る?」
「えっと…………あっ!?」
そういえば、サプライズで渡す予定だった花束たちを雪杜くんの家に置いて来ちゃった!!
ほかの荷物も全部置きっ放しだよ……!!
「あの、実は雪杜くんの家に色々置いてきちゃってて……私、待ってるよ!!」
「わかった、それじゃなるべく早く終わるように頑張る。危ないから、先輩はここで待ってて」
「う、うん……頑張って……?」
まるでお仕事に行く旦那さんをお見送りするお嫁さんのような。
そういう、夫婦のような会話にドキドキしてしまった。
こんな状況でなければ、雪杜くんの背中に飛びついていたことだろう。
それから雪杜くんと皐月さんは、結局数十分かけて警察と状況について話していた。
私は雪杜くんに言われたとおりここから動かずに、ただ2人の様子をじっと見つめていた。
正直まだ実感が湧かない。
目の前で起こった大きな事故に私は呆然と立ち尽くすばかりで。
少ない言葉で正確に判断して、それを迷わず行動に移す雪杜くんと皐月さんの姿は本当にかっこよくて。
言葉も、行動力も、判断の速さも、全部。
まるで、ドラマでよく見るようなお医者さんのようだった。
「ゆ、雪杜くん」
「先輩、ありがとう助かった」
「え」
「ごめん、まだ警察に色々話さなくちゃいけなくて時間かかりそう。先輩、今日は帰る?」
「えっと…………あっ!?」
そういえば、サプライズで渡す予定だった花束たちを雪杜くんの家に置いて来ちゃった!!
ほかの荷物も全部置きっ放しだよ……!!
「あの、実は雪杜くんの家に色々置いてきちゃってて……私、待ってるよ!!」
「わかった、それじゃなるべく早く終わるように頑張る。危ないから、先輩はここで待ってて」
「う、うん……頑張って……?」
まるでお仕事に行く旦那さんをお見送りするお嫁さんのような。
そういう、夫婦のような会話にドキドキしてしまった。
こんな状況でなければ、雪杜くんの背中に飛びついていたことだろう。
それから雪杜くんと皐月さんは、結局数十分かけて警察と状況について話していた。
私は雪杜くんに言われたとおりここから動かずに、ただ2人の様子をじっと見つめていた。
正直まだ実感が湧かない。
目の前で起こった大きな事故に私は呆然と立ち尽くすばかりで。
少ない言葉で正確に判断して、それを迷わず行動に移す雪杜くんと皐月さんの姿は本当にかっこよくて。
言葉も、行動力も、判断の速さも、全部。
まるで、ドラマでよく見るようなお医者さんのようだった。