雪のとなりに、春。
7 時間経てば乾くでしょ
*花暖side*
「それでですねその時に雪杜くん、なんて言ったと思う皐月さん!? 『笑えない冗談』って言って笑ったの!! 笑って言うのずるくない!?」
「はは、知らねえー」
「しかも散々突き放されたかと思ったら急に優しくしてくれたり、環くんと知らないうちに仲良くなってたり!!!」
「はは、知らねえー」
私はグラスに半分ほど残っている炭酸ジュースを一気に飲み干した。
「というか皐月さん!? さっき言ってたの本当なの!!? 皐月さんの巧みな話術でいつの間にか本題から逸れちゃってたけど!!」
「えええ、カノチャンが自分で惚気けてただけじゃん、なんならオレ笑ってただけなんだけどー?」
「むしろ聞き役に徹してたオレを褒めてよー」とぶすくれる皐月さん。
ぶすくれたいのはこっちだ。
「何度も言うけど、婚約者って言い張ってたの、カナメじゃなくてオレね?」
「だからあの時の雪杜くん、あんなに突き放すような言い方してたんだ……」
正直、すごく冷たい言い方だなとは思っていたけれど、相手が皐月さんだったなら納得だ。
……皐月さんには申し訳ないけれど。
「それに、あの奏雨ちゃんがあんなに足音をたてて入ってくるはずないし……もっと品があるというか、あれも全て皐月さんだったらと思うと色々しっくりくるというか……」
「ナニヨ」
「皐月さんって、本当に変な人なんだ……」
「ええー、嫌いな子に嫌がらせするのなんて当たり前じゃーん」
からかうような軽い笑みを浮かべて、グラスに残っている氷を口に含み、ガリッとかみ砕いた。
「それでですねその時に雪杜くん、なんて言ったと思う皐月さん!? 『笑えない冗談』って言って笑ったの!! 笑って言うのずるくない!?」
「はは、知らねえー」
「しかも散々突き放されたかと思ったら急に優しくしてくれたり、環くんと知らないうちに仲良くなってたり!!!」
「はは、知らねえー」
私はグラスに半分ほど残っている炭酸ジュースを一気に飲み干した。
「というか皐月さん!? さっき言ってたの本当なの!!? 皐月さんの巧みな話術でいつの間にか本題から逸れちゃってたけど!!」
「えええ、カノチャンが自分で惚気けてただけじゃん、なんならオレ笑ってただけなんだけどー?」
「むしろ聞き役に徹してたオレを褒めてよー」とぶすくれる皐月さん。
ぶすくれたいのはこっちだ。
「何度も言うけど、婚約者って言い張ってたの、カナメじゃなくてオレね?」
「だからあの時の雪杜くん、あんなに突き放すような言い方してたんだ……」
正直、すごく冷たい言い方だなとは思っていたけれど、相手が皐月さんだったなら納得だ。
……皐月さんには申し訳ないけれど。
「それに、あの奏雨ちゃんがあんなに足音をたてて入ってくるはずないし……もっと品があるというか、あれも全て皐月さんだったらと思うと色々しっくりくるというか……」
「ナニヨ」
「皐月さんって、本当に変な人なんだ……」
「ええー、嫌いな子に嫌がらせするのなんて当たり前じゃーん」
からかうような軽い笑みを浮かべて、グラスに残っている氷を口に含み、ガリッとかみ砕いた。