雪のとなりに、春。
「だって雪杜くんが告白してくれた日から全然してない!!!!」
「なんでそこでそんな話出てくるわけ!?」
そうなんです。
雪杜くんが告白してくれたあの日。
あれから半年が経とうとしています。
しかし、なんと。
あれ以来私たちは一度もキス……すなわちチューをしていないのです。
チューはおろか、ぎゅーだってほとんどしていないんです。
私たちが触れ合う時なんて、今みたいに一緒に歩いているときに手を繋いだり、私が雪杜くんを見つけて飛び込んだりした時くらい。
こうしておねだりしてみたって雪杜くんは恥ずかしそうにするばかりで、全然恋人らしいことができていない。
「公共の場だから」なんて言うから、2人の時ならいいのかなって思うでしょ?
私もそう思って、雪杜くんのお家にお邪魔しようとしても「今日は予定があるから」とか言って全然家に入れてくれないんです。
きちんと2人きりになれる瞬間が、この登下校の時間だけって。
やっとこうしてお付き合いできたんだから、もっともっと雪杜くんに触れたいし、触れて欲しいのに!!
「……花暖先輩」
「なあに!!」
口をとがらせたまま雪杜くんをキッと睨む。
雪杜くんが困ったように笑うから、少し口元が緩みかけたのはバレてないと思いたい。
「あんまり、困らせないで」
「うー……」
「唸らないでよ」
「なんでそこでそんな話出てくるわけ!?」
そうなんです。
雪杜くんが告白してくれたあの日。
あれから半年が経とうとしています。
しかし、なんと。
あれ以来私たちは一度もキス……すなわちチューをしていないのです。
チューはおろか、ぎゅーだってほとんどしていないんです。
私たちが触れ合う時なんて、今みたいに一緒に歩いているときに手を繋いだり、私が雪杜くんを見つけて飛び込んだりした時くらい。
こうしておねだりしてみたって雪杜くんは恥ずかしそうにするばかりで、全然恋人らしいことができていない。
「公共の場だから」なんて言うから、2人の時ならいいのかなって思うでしょ?
私もそう思って、雪杜くんのお家にお邪魔しようとしても「今日は予定があるから」とか言って全然家に入れてくれないんです。
きちんと2人きりになれる瞬間が、この登下校の時間だけって。
やっとこうしてお付き合いできたんだから、もっともっと雪杜くんに触れたいし、触れて欲しいのに!!
「……花暖先輩」
「なあに!!」
口をとがらせたまま雪杜くんをキッと睨む。
雪杜くんが困ったように笑うから、少し口元が緩みかけたのはバレてないと思いたい。
「あんまり、困らせないで」
「うー……」
「唸らないでよ」