雪のとなりに、春。
「そっか、2人も進路は決まってるのかあ……」
現実から目を背けていたのは私だけだったと知って、一気にどん底に落とされた気分になった。
「あら、あなたは何も決まっていないのね」
「そうなの……って、え!?」
急に聞こえてきた風鈴のような綺麗な声に、ハッとする。
腰まで伸びた長くてさらさらの淡い青色の髪が真っ先に視界に映った。
そのあと、淡い紺色のガラス玉と視線がぶつかる。
「か、奏雨ちゃん!? いつの間にここに!?」
驚いてつい声が大きくなる。
同時に今朝のことを思い出して、謝らなければと口を開きかけた時。
「だって2年生の教室に行っても奈冷がいないんだもの」
薄い唇が弧を描く。
アイラインを必要としないぱっちりとした目も細くなった。
「小日向花暖のところに来たら会えるんじゃないかと思って」
「少しお邪魔するわ」と言って、すでに空いている信濃くんの隣の席に座った。
細くて白い足が組まれる。
頬杖をついて、ふうと息を吐けば顔にかかった細い髪の毛が揺れた。
自分よりも2つも年下とは思えない色気に、同じ女の子のはずなのにドキッとする。
「…………ねえ」
その様子をじっと見つめていた環くんが、口を開く。
現実から目を背けていたのは私だけだったと知って、一気にどん底に落とされた気分になった。
「あら、あなたは何も決まっていないのね」
「そうなの……って、え!?」
急に聞こえてきた風鈴のような綺麗な声に、ハッとする。
腰まで伸びた長くてさらさらの淡い青色の髪が真っ先に視界に映った。
そのあと、淡い紺色のガラス玉と視線がぶつかる。
「か、奏雨ちゃん!? いつの間にここに!?」
驚いてつい声が大きくなる。
同時に今朝のことを思い出して、謝らなければと口を開きかけた時。
「だって2年生の教室に行っても奈冷がいないんだもの」
薄い唇が弧を描く。
アイラインを必要としないぱっちりとした目も細くなった。
「小日向花暖のところに来たら会えるんじゃないかと思って」
「少しお邪魔するわ」と言って、すでに空いている信濃くんの隣の席に座った。
細くて白い足が組まれる。
頬杖をついて、ふうと息を吐けば顔にかかった細い髪の毛が揺れた。
自分よりも2つも年下とは思えない色気に、同じ女の子のはずなのにドキッとする。
「…………ねえ」
その様子をじっと見つめていた環くんが、口を開く。