雪のとなりに、春。
「ねえ奏雨……だったよね。髪の毛めっちゃ綺麗じゃん。ケアとかどうしてるの?」
「べ、別に、特別なことはしてないわよ」
無表情を保っていた奏雨ちゃんの表情が、ほんのりピンクになって視線が下に落ちる。
これは、間違いない。照れてる!!
「私もそう思った、髪の毛触ってみてもいい?」
「べ、別に、どうしてもって言うなら……少しなら、いいわよ」
乃奈香ちゃんの言葉に、ぷいっと顔を背けてしまった。
その勢いに乗って空気を含んだ細い髪の毛がふわっと舞う。
乃奈香ちゃんと萌ちゃんが奏雨ちゃんの言葉に甘えてその髪の毛を手にとってはしゃいでいる。
奏雨ちゃんは、相変わらずそっぽを向いてしまっているけど、嫌がっている様子ではなさそうだった。
容姿はもちろん、ひとつひとつの所作も綺麗だけれど、話してみると普通の女の子だ。
「わ、私も触ってみていい……?」
2人に便乗して、勇気を出して斜め前に座る奏雨ちゃんへ声をかけてみた。
「……」
ガラス玉が私を睨む。
そしてもう一度ぷいっと顔を背けられてしまった。
顔だけじゃなくて、完全に背中を向けられてしまう。
……どうやら髪は触らせてもらえないらしい。
落ち込みそうになって視線を落とすより先に環くんが動いた。
身を乗り出して、奏雨ちゃんの耳元に自分の顔を近づける。
「奏雨」
「っ!?」
「べ、別に、特別なことはしてないわよ」
無表情を保っていた奏雨ちゃんの表情が、ほんのりピンクになって視線が下に落ちる。
これは、間違いない。照れてる!!
「私もそう思った、髪の毛触ってみてもいい?」
「べ、別に、どうしてもって言うなら……少しなら、いいわよ」
乃奈香ちゃんの言葉に、ぷいっと顔を背けてしまった。
その勢いに乗って空気を含んだ細い髪の毛がふわっと舞う。
乃奈香ちゃんと萌ちゃんが奏雨ちゃんの言葉に甘えてその髪の毛を手にとってはしゃいでいる。
奏雨ちゃんは、相変わらずそっぽを向いてしまっているけど、嫌がっている様子ではなさそうだった。
容姿はもちろん、ひとつひとつの所作も綺麗だけれど、話してみると普通の女の子だ。
「わ、私も触ってみていい……?」
2人に便乗して、勇気を出して斜め前に座る奏雨ちゃんへ声をかけてみた。
「……」
ガラス玉が私を睨む。
そしてもう一度ぷいっと顔を背けられてしまった。
顔だけじゃなくて、完全に背中を向けられてしまう。
……どうやら髪は触らせてもらえないらしい。
落ち込みそうになって視線を落とすより先に環くんが動いた。
身を乗り出して、奏雨ちゃんの耳元に自分の顔を近づける。
「奏雨」
「っ!?」