先輩といろどる恋。˚✩
「あんなレベル高いのと付き合えるとかお前まじかよ」
あまりの驚きようにやっぱ世間からはそう思われるのかぁと自分磨きしなくちゃな〜とのんびり思う私。
「信じらんねぇ、付き合ってるとかありえねぇ」
「失礼だよー!ほんとだからね?」
「いや、気が動転したわ」
驚く一颯くんにいい反応だなーと笑う。
それから私は時計を見てそろそろ休憩から空ける時間で、エプロンと帽子をかぶる。
「とりあえず!残りの時間も色々教えてね!」
「あー、はいはい」
私と先輩が付き合ってるのが納得いかないみたいな顔をする一颯くんは面白い。
なんて休憩時間を有意義に過ごして残りの仕事に戻る。
「じゃあある程度おぼえさせたから今からはアイス作りに取り掛かるぞ」
「了解です!」
ようやくアイス作りか!
ここのアイスは形がクマ、ネコ、ウサギや期間限定のコラボキャラで選べるようになっているから作るのが少し難しいのだ。
「まずは丸スコープで注文されたアイスの味をすくう。
そんでクマから行くけど、輪郭と耳を形取ってチョコとかデコレーションで顔を作る。
これ全部30秒から1分でやらねーとだんだん溶けてくるからな。」
「そんなに早く!頑張る!」
アイスだからスピード勝負ってことだね。
なかなか難しそうな作業に私は心を密かに燃やしながら練習を始めた。
いくら練習と言えどホントのアイスを使ってるからあまり無駄にはできない。
早く習得しないと。