先輩といろどる恋。˚✩
嫉妬
【凪桜side】
最初はなんだコイツ。と思った。
元カノ…愛花に誕生日をアピられて誕プレアピられて仕方なく買いに行った雑貨屋にいた女の子。
しかも愛花に電話で今女といるんだろうとかヒステリック起こされてどうでもよかった俺はすぐ別れ切り出したわけだけど。
だから第一印象がいいわけ無かったのにそれで一目惚れだなんて嘘だはったりだ。
どうせ顔しか見てないその辺の女と一緒だ。
なんてひねくれた考えの俺は思ってたけど、ふーちゃんはいつも真っ直ぐで嘘がなくて、生きて行く中で本音をどんどん隠す俺とは違って本音でぶつかってきた。
好き、素敵、何度も何度もふーちゃんに告白されるうちに俺自身も俺はそんな素敵な人間なんじゃないかと思うくらいふーちゃんの真っ直ぐさから目が離せなくなった。
何度断ってもあしらっても食らいついてきてそれにだんだん俺も絆されて。
気づいたら隣にいるのが楽しいと感じていたんだ。
明るくて前向きで嘘もはったりもなくてずるさも無い。
俺が今まで出会った初めての子で、でも祭りの日にそんなふーちゃんの脆さ弱さを初めて見た。
ふーちゃんにも悩みはあるんだ。
そう思うと俺は自然と守ってやりたいし支えになりたいなんて思った。
これが恋だと言うなら、俺はふーちゃんから抜け出せなくなるかもなんて思いながら付き合った。