先輩といろどる恋。˚✩




そんな私の言葉に凪桜先輩は何を思ったのか私の頭を自分の肩に乗せてふわふわと頭を撫でてくる。


突然のゼロ距離に心臓がうるさくてむしろうるさすぎて止まりそうなほどドキドキする私。






「俺には、弱音とか見せていいから。
ポジティブだけを見せなくていい。」



「え?」



「ポジティブで明るい風子のことはもちろん好きだけど、弱い風子だって守るのが彼氏の役目だろ」






『好き』その言葉を先輩の口から聞けたのが初めてで、私はその瞬間に一気に涙腺が緩んでしまった。



滝のようにボロボロと涙を流す私をそのままポンポンと撫でてくれる凪桜先輩。




これは嬉しくて泣いてるの。辛いとか苦しいとか、そんな気持ちで泣いてるんじゃない。



自分にそう言い聞かせながらも、家に帰りたくないな、なんて気持ちが頭の中をぐるぐると巡る。






「私先輩を好きになって幸せものです!
こんなに幸せだなんて知らなかったのに、さらに付き合えて幸せすぎて怖いです!
なので多少の不幸も怖くないんです!本当ですよ?」



「ふーん。ならいいけど」






ならいいと言いながらも頭を撫でる手を止めない先輩に私は躊躇いながらも体の向きを先輩の方に向け、そっと腕を回した。



抱きつく体勢に心臓のバクバク音が止まらない。






「はは、心臓の音すご」



「だ、だって!こんな…こんなこと人とするなんて初めてですもん!」



「初心だな〜」



「うぶです!!」






顔どころか全身から火が出そうなほど暑く、鳴り止まない心臓で酸欠を起こしそう。







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