先輩といろどる恋。˚✩




ドギマギする私の顔を見た凪桜先輩はクスッと笑うと、意地悪そうな顔をした。






「こんなんで緊張してたら他のことできないんじゃない?」



「他のことってなんですか!」



「恋人繋ぎとか」



「っ!!」






そう言いながら私の手に凪桜先輩の指を絡めてくる先輩。



私はボボボッと火が吹きそうなほど顔が熱くなるのがわかる。






「キスとか」



「え、えっ!?」






凪桜先輩はそう言うと本当に顔を近づけてきて、嫌じゃないけど恥ずかしくて死にそうな私が目をつぶると


頬を手で挟まれた。






「ばーか」



「えっ!?しないんですか!?」



「しない」






私の頬を手で挟んで意地悪に笑う先輩に安堵したような、残念なようなよく分からない気持ちの私。



いつかはキスとかそれ以上とか…できる関係になれたら幸せだとは思うのは絶対なんだけど、なんせ初心者すぎてドキドキに耐えられない。






「先輩、大好きです!」



「はは、そりゃどうも」






きっと初心者の私に合わせてくれたであろう先輩の優しさに大好きな日持ちを伝えると優しく笑う先輩。




それがあまりにも付き合う前には見た事もない顔で、こんなにかっこよくて人気者が私の彼氏だなんて夢みたいだな。




私はそんな幸せの中、辛いことなんて忘れようと先輩の少しだけ早い鼓動を聞きながらこの状況に浸った。






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