先輩といろどる恋。˚✩
4章
責任
時は過ぎ、季節も移ろう9月。
昨日から学校が始まり通常授業になったわけだけれど…。
「は?別れた?」
「うん〜、もういいかなぁ〜ってなってぇ〜」
そう、瑠璃佳とトラ先輩が別れたらしいのだ。
そもそも凪桜先輩が好きでトラ先輩と付き合うようになったのを知ってる私は黙り込んでしまう。
「でも普通に今まで通りだから大丈夫だよぉ〜」
「でも気まずくないのかよ…」
「ん?全然〜?ルリ付き合って別れた人とも普通に友達だよぉ〜?」
心遥の言葉にケロッと答える瑠璃佳に、別れたことの無い私はなんとも…。
でも言われてみたら瑠璃佳は確かに別れた人とも連絡とったり遊んだりしてる。
「風子と心遥が上手くいってるなら遠慮しなくて全然いいよぉ〜?
ルリいい女だからそんな一人の男に執着しないしぃ〜、トラ先輩も同じ感じだよぉ〜」
瑠璃佳は私たちに気を使ってかそう言う。
本当に優しくていい子だなぁ。
きっと瑠璃佳が本気で凪桜先輩狙ったら落ちるかもしれないのに私に気を使って……。
ますます私が凪桜先輩と付き合えたのは奇跡中の奇跡だ…。
「瑠璃佳、ありがとう」
「えぇ〜なにぃ〜?!」
私が事情を知ってることを知らない瑠璃佳は私の感謝にけらっと笑った。