先輩といろどる恋。˚✩
「風子は本当にナギ先輩が好きなんだねぇ〜」
「うん!大好き!」
去っていく先輩の背を眺める私を笑う瑠璃佳。
瑠璃佳の気持ちを知ってるけど、そこはあえてやはり触れないのがいいと結論付けた私は隠さず答えるしかないよね。
「じゃあね心遥ーっ!また放課後っ!」
「うん、いつものとこね」
そう言って凪桜先輩の後を追って去っていくトト先輩とトラ先輩。
心遥はなんだか物憂げな表情でトト先輩を見送ったあと、私と瑠璃佳の顔を見た。
「話があるんだけど」
「「?」」
あまりに真剣な眼差しに私も瑠璃佳もキョトンと見つめる。
「場所変えていい?」
「いいよぉ〜」
さすがにこんな廊下では話せないと思ったのか、心遥は人気のないところに歩き出す。
そんな姿があまりにも深刻そうで、何があったのかとついて行く私と瑠璃佳は顔を見合わせる。
「なんかぁ、やばそぉ〜」
「うーん…。深刻そうだよね」
「ねぇ〜聞くの怖ぁ〜」
コソコソとそんな話をするも、心遥はこちらを見ることなく誰もいない花壇へとやってきた。