先輩といろどる恋。˚✩
「ルリちゃん、風子の事これからもよろしくな。」
罪悪感に押しつぶされそうになるルリにそういうと笑いかけてくれたナギ先輩。
もう、なんかそれだけでいいかな。
初めて自分から好きになった人。
叶わなかったけどこんなわがままで自分勝手なことした私にありがとうと言ってくれるそんな素敵な人。
かっこよくて素敵な人が大好きな親友の彼氏なんだもん。何も言うことないよ。
「じゃ、風子待たせてるから」
「はい、ありがとうございましたぁ〜」
あんなに可愛くて真っ直ぐで素直な風子と、かっこよくて優しくて誠実な先輩。
すごくすごくお似合いだよ。
今この振られた瞬間ナギ先輩の去っていく背中を見つめ、心からそう思うことが出来た。
「トラ先輩、ありがとうございますぅ」
最初は最低だと思ったけど、告白して気持ちを伝えることが出来てちゃんと振られて心から応援できるようになったルリはトラ先輩にそうお礼を言った。
きっと、この機会がなければルリはずっと引きずってたかもしれないもん。
「これで次は俺の番だね」
「意外としたたかなんですねぇ〜トラ先輩ぃ〜」
「そうかな?
ルリちゃんは競争率激しそうだからしっかり捕まえておかないとね」
そう言って笑うトラ先輩は素の顔をようやく見れたようなそんな感覚になった。
これでルリの気持ちの整理もつけれそう。