先輩といろどる恋。˚✩
真っ暗にした部屋の中大きなテレビから流れる映画の音だけが響く。
コンビニから帰るとお風呂に入って、パジャマは凪桜先輩のを借り、歯ブラシ等も予備があるからと貰った。
ご飯は凪桜先輩があるものでチャーハンとおかずを作ってくれて、映画を見ているのですが…。
全くそんなムードにはなっておりません。
「面白いけど、レビューほどじゃないなー」
映画を見ながらそう言う凪桜先輩は少しつまらなさそう。
映画はアクションもので私はドキドキでほぼ内容は入ってきてない。
「風子見てる?つまんない?」
「いえいえ!普通です!」
全然内容入ってないけど。
そんな私の反応にクスッと笑うと座る私の後ろから抱き枕のように抱きしめてきた凪桜先輩。
その瞬間に香る凪桜先輩のお風呂上がりの匂いに鼻血が出そうなほど全ての血が顔に集まるのがわかった。
「彼女を自分家に泊めたのはじめてだから。」
「そうなんですか!?」
「ん」
私を抱きしめて耳元でそう言う凪桜先輩に私は驚きと緊張でソワソワとしてしまう。
「風子が初めて」
初めて。
凪桜先輩の初めて。
きっと手を繋ぐのもキスもそれ以上も凪桜先輩はしたことがあるだろうから。
そんな凪桜先輩の初めてを貰えて本当に嬉しい。
「寝よ」
凪桜先輩はそう言うとそのまま私を押し倒すように抱きしめながら横になった。