先輩といろどる恋。˚✩
「なんだあれ?」
キャッキャと騒ぐ女の子たちを怪訝な顔で見ながらそう言う一颯くんと少し近づいて中心に座る人を見ると、その人は凪桜先輩だった。
「凪桜先輩!」
嬉しい!一緒の委員なんだ!
突然の奇跡に驚きながら声をかけると、今まで他の子には見向きもしなかった先輩が私の方を向いてくれた。
「風子も学級委員?」
「はい!偶然ですね!これで委員のやる気倍増ですー!」
「あはは、俺はもう帰りたいけどね。」
そういう先輩は嫌そうに周りの子たちを一瞥した。
なんだか久しぶりにだるそうな先輩見た気がするけどかっこいい~!
どんな先輩もかっこいいけど!
「凪桜先輩それ誰ですか?」
「んー、彼女」
「えっ!?その人がですか!?」
「ええー!普通ー」
「ねー」
凪桜先輩の私の紹介に女の子たちはそんなことを言う。
いやまぁたしかに普通です。それは仕方ない。
なんて反論せずに笑っていると、隣にいた一颯くんが1歩前に出る。
「普通ってなんだよ?
お前らみたいな見た目しか見てねーやつは普通どころかブスだろ。」
「はぁ!?なんなんですか!?」
「女の子にブスって言う方がどうかと思います!」
「知らねーよ。先に失礼なこと言ったのはお前らだぞ?それに対して失礼なこと返される覚悟がねーならそんなこと言うんじゃねーよブス共」
私を庇って言ってくれたことに驚きながら、女の子たちの怒りの顔に私は焦る。