先輩といろどる恋。˚✩
そう低い声で名前を呼んで可愛い先輩…愛花先輩の肩に腕を回したのは、凪桜先輩。
私はその姿を見ただけでショックで倒れそうだけど、やっぱりさっきの愛花先輩の言葉は本当だったのかもしれないと思う。
私ウザくてストーカーなのか…?
そんな私の気持ちを打ち消すように、凪桜先輩は言葉を発した。
「愛花そろそろ俺離れしてくれないと困るしダルい。
後輩いじめるとかつまんねーわ。」
「だ、だってナギ迷惑そうにしてるじゃんこの子のこと!」
「まぁ迷惑じゃないことは無いけど、普通に最近は面白がってるけど?
むしろ俺的に今1番迷惑なのは愛花の好意かな」
ククッと笑う凪桜先輩の言葉も視線も冷たくて、愛花先輩は目線を合わせるのが辛いのか下を向いてしまう。
「あ、え、えっと!!愛花先輩は私達と遊んでたんです!じゃれてたんです!!
凪桜先輩好きな者同士凪桜先輩について語り合おう!的な!!」
今にも泣きそうな愛花先輩を謎にフォローし始める私の口。
そんな私を感情の読めない顔で見てくる凪桜先輩。
「ルリちゃん泣いてるけど?」
「これは…その…、あまりに綺麗な髪だねって愛花先輩に褒められながら触られて嬉しくて泣いてるんです!!」
ごめん瑠璃佳。
そんな思いの私の言葉には凪桜先輩ははぁぁぁっと盛大なため息をついた。
「バカじゃん」
凪桜先輩はそういうと呆れたようにふっと私から目を離して振り返らずに歩いて教室に戻ってしまった。
なんだか怒らせてしまったかな…?
凪桜先輩たちの優しさを無下にしたのは事実だしな…。