先輩といろどる恋。˚✩
先輩の教室に入って行くと、凪桜先輩はトト先輩と携帯ゲームをしていた。
「先輩、先程の愛花先輩とはどういう関係ですか?」
ゲームをしている凪桜先輩にそう問掛ける私を先輩は感情の読めない顔で見つめてくる。
「それが今日の質問?」
「はい」
「あれは元カノ。
ふーちゃんと会った時に別れる電話をしてたのが愛花だ」
やっぱり元カノですか。
雰囲気とか話し方、接し方から近しい間柄なのはわかりましたが…。
私はぼんやりとしていた元カノ像がリアルになってそれなりに凹んでしまう。
あんなに可愛い人が元カノって…もう瑠璃佳レベルじゃないと無理じゃん〜。
「自信なくしたのか?」
「えっ?」
「まぁ、顔で判断はしねーよ俺」
落ち込む私にそう言葉をかける凪桜先輩はやっぱり優しい。
面倒くさそうにいつもしてるのに、こんなフォロー入れてくれるとか…もっともっと好きになるに決まってる。
「ナギくーん!ふーちゃんのこと気に入ってるねっ!」
「変なやつだとは思ってる」
「またまたーっ!ふーちゃんナギくん落とすの頑張ってねっ!」
「頑張ります!」
トト先輩の優しい言葉と凪桜先輩の柔らかい優しさ、トラ先輩の優しい眼差しで私は凹みかけた心を取り戻した。
「そうだ!凪桜先輩!よかったら今週の土曜日お時間いただけないでしょうか!!」