先輩といろどる恋。˚✩
【風子side】
「あ、言っとくけど返事はマメじゃないからな」
観覧車を満喫して地上に降り立つと、先輩はそう言ってきた。
恐らく連絡先交換したことの返事だろう。
「大丈夫です!めげずに送るので!」
「そうですか」
引き気味に納得する先輩がただただカッコイイ。
時々敬語になるとこも好き。
「瑠璃佳とトラ先輩も乗ってたんですね!」
「そうそう、係員さんに乗ると思われちゃってね」
「そうですか!」
楽しかったかな?と瑠璃佳の顔を覗き見たけどいつもと変わらぬ顔でまぁ、瑠璃佳は男の人と観覧車とか乗り慣れてるからドキドキとかもなかったかななんて思った。
「みんなーっ!」
私たちが合流したところで、トト先輩の声とともに心遥が現れた。
「心遥!楽しかった!?」
「うん、楽しかった。沢山オタ話できた」
テンションはそう高くはなくいつも通りだけど、そう言う心遥の顔は嬉しそうで本当に楽しかったんだろう。
お2人でずっと回るなんてデートじゃんふぅっなんて言いたい気持ちを抑える私。
トト先輩もニコニコで楽しそうだ。
「ナギくんちゃんとふーちゃんと2人きりで回ってあげたっ?」
「まさか。観覧車は2人で乗ったぞ」
「でたよケチーっ!
ねーふーちゃん酷いねーっ!」
「いえ!これ以上ないほど幸せでした!!」
遊んでくれたのすら奇跡なのに2人で観覧車に乗って更に連絡先まで交換したんだからこれ以上ない幸せだ。
私の返事に私の頭をなでなでするトト先輩にそれを見て少し怪訝な顔をする心遥。
これはなにか進展あったな〜?
心遥達の嬉しい変化に帰る道中も私は顔が緩みっぱなしだった。
そんなみんなの関係はここから変わっていきました。