先輩といろどる恋。˚✩




2人と教室に戻った私は、心遥の肩を掴む。






「トト先輩とどうなの?」






単刀直入に。遠回しに言うと心遥は逃げると思った私の直球の言葉に心遥はむーっと顔をした。




そもそも心遥の気持ちがどうなってるのかも聞けてないし。






「どうって普通。
お互いオタクだから話し合ったりするけど遊びに誘われても断ってる」



「どうして?嫌なの?」



「嫌なわけない。
顔も性格もタイプだけど…」






そこから言葉につまる心遥にそれ以上追求できず私も黙ると、瑠璃佳がふふっと笑う。






「まだ傷つきたくないとか思ってるのぉ〜!?
そんなんじゃ一生ぼっちだよぉ〜、恋愛だけじゃない、人間関係も私達以外居ないしその性格少し変えないと将来困るよぉ〜?」






笑いながら辛辣なことを言う瑠璃佳にまた喧嘩が始まりそうでドキドキしながら心遥の顔を見ると、心遥は怒るではなく悲しそうな顔をしていた。






「わかってる。でも怖いもんは怖い。
好きって思ったって私なんか好きになってくれるわけない。」






悲しそうにそう言う心遥に私はそっと手を取る。






「そんなこと言わないで!
オタクだっていいじゃん!心遥は綺麗で優しいんだから!
大丈夫だよ、私の凪桜先輩への恋に比べたら全然脈アリだって!ね?」






脈アリどころか両想いだけど。


そんな気持ちで心遥の腕をぶんぶんと振ると、心遥はふっと笑った。






「私は風子になりたいな」






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