先輩といろどる恋。˚✩
2人の手を引いて2年の教室へと階段を上る。
しかし教室を前にするといつもの1年の教室の前とは違う空気感にちょっと足が止まってしまった。
「私この他学年の空気感苦手〜怖い〜」
「私からすると他クラスでも苦手だが。」
「そぉ〜?
そんなに怖くないよぉ〜ほら行くんでしょ風子〜」
「い、行く!!私はそう!積極的に!!」
「あはは〜!頑張ろぉ〜!」
私と同じく緊張した顔の心遥と、間延びした声でニコニコと笑う瑠璃佳に頷いて私はまた歩き出す。
が、クラス聞いてなかったわ…。
「と、とりあえず1組から行こう!」
「確か凪桜先輩は4組だったはずだよぉ〜」
「ナイス瑠璃佳!!じゃあ4組行こ!!」
ずっと楽しそうな瑠璃佳に親指を立てて4組に向かう私達は、廊下を行き交う人に変な目で見られる。
そりゃ、他学年がいたら変に思うよねー。
視線が痛い中、4組の前まで来て私はひとつ大きく息を吸って気合を入れた。
「失礼します!!
花吹凪桜先輩いらっしゃいますか!!」
気合いのままにドアを開けて大声をあげる私に教室の中にいる先輩達は驚いたような顔をしている。
瑠璃佳は楽しそうに笑ってて、心遥はゲッと顔を顰めているが気にしない。