先輩といろどる恋。˚✩
切ない心遥のその言葉に私はなんて返していいか分からない。
私になったって何もいいことない。
だって、顔だって普通だし心遥や瑠璃佳みたいに美人じゃない。
性格だってただ前向きなだけで好きな人に好かれたことなんてない。
そんな私になりたいだなんて、どうして…。
「そういう発言は嫌いだなぁ〜。
心遥ぅ、今のは風子に謝んないとだよぉ〜」
瑠璃佳の宥めるような言葉に泣きそうな心遥。
違う、私はずっと3人で仲良く、個性豊かだけど仲良くいたいだけなのに。
「待って待って!私気にしてないから!ね?
心遥は心遥のペースで恋愛していいんだよ!
恋愛が嫌ならしなくていいし!ね!」
争い事が嫌いな私の仲裁に心遥は頷き、瑠璃佳はなんとも言えない顔で、微妙な空気になってしまった。
「とにかく明日楽しもう〜!勉強会だけど!」
あはは!と笑ってばを取り持つ私とそれに乗って笑ってくれる瑠璃佳と微妙な顔のままの心遥。
小学校からずっと仲良くして、みんな性格が違ってそれが心地よかった。
それがなんで今微妙や空気になるんだろう。
どうしたら心遥は自分を肯定できるようになるんだろう。
そんなのいくら考えたって答えなんて私にはわからなかった。