先輩といろどる恋。˚✩
ならどうして私を頼ったんですか!!
本当にツンデレですね!!!好きです!!!
なんて気持ちで凪桜先輩を見ると、凪桜先輩は面白そうにくすくすと笑っている。
これは私で遊んでますね…。
「ハルちゃんはトトに好意的なんだろ?
ならトトの得意な甘い言葉と明るさで何とかするだろ。
俺もそんなに他人の恋愛に興味無いしな」
そう言いつつも私のところにトト先輩のために聞きに来てくれた先輩はやっぱり優しい。
凪桜先輩は知れば知るほど好きになっていくな。
「あ!そうだ!先輩!
いつぞやのコースターくださったやつのお礼です!受け取ってください!」
凪桜先輩への思いをかみ締めて突然思い出した私は、初めて会った時のコースターのお礼にマグカップをと渡すと
先輩は悩みつつも手に取ってくれた。
「いらないからやっただけなのに貰うのもなんか違うけど。一応貰っとくよ。ありがと」
「いえ!!私の自己満なので!!」
私の言葉に凪桜先輩はまたクスッと笑ってマグカップをカバンの中にしまった。
「じゃ、帰るわ。お手伝い頑張れ」
「はい!ありがとうございます!」
手をヒラヒラさせて出ていく先輩の後ろ姿がかっこよくて、私は胸がぎゅっとなる。
先輩の纏う雰囲気は独特で掴みどころがなくて、そんなところも好き。
きっと私はもう先輩以外を好きになることなんて無いのかもしれない。そんなことさえ思った。