先輩といろどる恋。˚✩




私が瑠璃佳達を置いて、心遥を探しに来ると案外すぐ絵本コーナーで見つかった。






「心遥?」






絵本コーナーで子供たちを眺めてぼーっとしてる心遥に声をかけると心遥は私を見て悲しそうな顔をした。






「頭も良くて子供の頃の純粋で素直なままの性格。
私は風子になりたいよ。」






そういう心遥に私は何を言えばいいのだろう。






「私は風子のこと好きだけど妬ましくて羨ましくて汚い感情もある。
こんな友達嫌だろ?」



「そんなことない!
私は心遥のこと大好きだよ?」



「はは、ごめん」






素直に気持ちを伝えても心遥は俯くだけで届いていないのがわかった。






「心遥…」



「ハルちゃんっ!」






どうしていいか分からないまま心遥に話しかけようとした私の言葉を遮ってきたのはトト先輩。



トト先輩は見たことないような真剣な顔で心遥に近づく。






「話があるんだっ!来てくれないっ?」



「えっ?ちょっと!」






トト先輩はそう声をかけると戸惑う心遥の腕を強引に引いて私の前からいなくなってしまう。


え、なに?どゆこと??




突然の出来事に理解が追いつかない私はそのまま勉強している場所へと戻る他なかった。






「おかえりふーちゃん」



「あ、ただいまです!」






浮かない気分の私に優しく微笑むのはトラ先輩。



でも席にはトラ先輩しかいない。






「瑠璃佳と凪桜先輩はどこですか?」



「ルリちゃんは飲み物、ナギはトイレだよ」



「なるほどです!」






優しい雰囲気の優しい口調と笑顔のトラ先輩だけど、2人きりはどうしていいか分からないな。






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