先輩といろどる恋。˚✩



【風子side】



私とトラ先輩が勉強していると、心遥とトト先輩が腕を組んで帰ってきた。






「えっ?」



「付き合いましたーっ!」



「えー!おめでとうございます!!」



「おめでとうトト、ハルちゃん」



「ありがとっトラくんっ!」






キュルンと可愛く笑って嬉しそうなトト先輩の隣で気恥しそうに笑う心遥が可愛い。



とにかく上手くいったなら良かった。






「お?付き合ったのか?」



「ナギくん!ルリちゃん!付き合ったよっ!」



「よかったな」



「うんっ!」






付き合ったの付き合ったの!と嬉しそうなトト先輩にまた図書館の職員さんがコンコンと咳払いをして睨む。


それに謝って嬉しそうな仕草で席に座るトト先輩。



隣の心遥はずっと気恥しそうで、でも幸せそうだ。






「勉強しに来たのにカップル誕生しちゃったね」



「ほんとだな。何しに来たんだか。
主にトトの為なのにな」






幸せそうなトト先輩を茶化すようにそう言うトラ先輩と凪桜先輩。



でもその言葉にすらおめでとうという意味が込められているような暖かい茶化しでこちらまで笑顔になった。






「心遥幸せそう、よかったね」






心遥の幸せそうな顔を見て瑠璃佳にそう投げかけたけど、瑠璃佳はぼんやりとしていて言葉が帰ってこなかった。



どうしたんだろう?




いつも人の話をよく聞いてる瑠璃佳の珍しい反応に首を傾げながら、先輩3人がわちゃわちゃと楽しそうなのを私は眺めたのだった。




この日は大して勉強はもちろん出来なかったよね。






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