先輩といろどる恋。˚✩
私の疑問を見透かしたようにトラ先輩が口を開いた。
「あの子は隣のクラスの美女だね。
ナギのこと好きだって噂だったし告白じゃない?
なんでこの時間のここにいるのを知ってるかは知らないけどね」
「なんでってファンクラブのSNSで居場所晒されてるからですよぉ〜?」
「え??」
トラ先輩の言葉の後に衝撃的なことを言う瑠璃佳。
瑠璃佳はそのままケータイの画面を見せてきた。
そこには【クールビューティーナギ様のファンクラブ♡】というSNSアカウントで居場所情報などが乗っていた。
「これ、大丈夫なの!?」
「ファンっていうよりストーカーだね」
「ルリも今ここにいるって知られてるなんて変だと思って調べたら出てきたんですぅ〜。
人気者も大変ですねぇ〜。」
呑気な口調でそういう瑠璃佳に笑い返しながらも笑い事じゃなさそうな事案に凪桜先輩の身を案じる。
「普通に怖いね!?
いくら好きでもそれは…!ストーカーするなら堂々と先輩に怒られるようなストーカーにしたらいいのに!そしたら先輩に怒られるっていうハッピーセットなのにね!?」
そうだよ、正々堂々行って怒られるのいいじゃん。
先輩が頭小突いて怒るんだよ?思い出したらにやけちゃう。
そんな私を瑠璃佳とトラ先輩は笑った。
「ナギにそんなこと出来るのふーちゃんだけだよ」
「そうだよぉ〜、普通は風子みたいに積極的に正面からいけないよぉ〜」
正面から以外どこから行くのか分からない私はんー?と首を傾げるしかできない。