先輩といろどる恋。˚✩
反省した私は怒る一颯くんに頭を下げた。
「悪気はなかったけど無神経なことしてごめんなさい!」
「えぇ〜謝るのぉ〜?」
頭を下げる私に瑠璃佳はえーと言いながら一颯くんを睨む。
ちらりと一颯くんの顔を見るも、こちらを睨むのをやめてくれない。
「お前プライドねーのかよ!」
まだなにか気に食わないのかそんなことを言う一颯くんに私は困ってしまう。
「あんまりないねとは言われるかな!」
「お前に負けたとか人生の汚点だわ!まじきも!」
き、きもい…!?
なぜそこまで言われるのだろうと悲しく思っていると、一颯くんはそのまま私の肩を突き飛ばして歩いて去っていってしまった。
「ふざけるなぁ〜!風子に負けたおバカめぇ〜!」
ムカついたように一颯くんに言い返す瑠璃佳には目もくれず自分のクラスだろう1組に入っていく。
それを見計らって心遥は物陰からでてきた。
「なにあいつ?感じ悪。性格の良さも風子に負けてんじゃん」
「あはは、まぁ機嫌悪かったんだよ!気にしない気にしない!」
不満そうな2人に笑って、でもちゃんと今度からは場所を考えて発言しようと反省する。
もしかしたら一颯くんはすごく努力してるのかもしれないし、それなのにラッキーなんて言われたら腹立つもんね。仕方ないよ。
なんて思っていると、どこからともなくトト先輩が現れて心遥に抱きついた。
「ハルちゃーん!今日も可愛いねっ!」
「も、もう!そういうこと公の場で言わないで!」
「えーっ!だってハルちゃんいつでも可愛いもんっ!」
「可愛いのはトトくんの方でしょ」