先輩といろどる恋。˚✩
ということで私の家…雑貨屋にやってきたのですが何故か扉にはCLOSEの看板がかかっていた。
おかしいな、と思いつつドアを開けてお店の中に入って私…いや、私と一颯くんは目を点にした。
「な、なにこれ…」
「泥棒でも入ったのかよ?」
そう、店内がとんでもないほどに荒れ果てていた。
マグカップやオシャレなお皿は床に割れて飛び散っていて、バッグやアクセサリー類の小物に文房具…。
とにかく全てのものが床に散らばって酷い有様だ。
その中でお母さんがレジのとこで座り込んで呆然としているのが目に入って駆け寄る。
「お母さん!どうしたの!?」
「……もうダメだ」
「え?」
「お父さんと喧嘩して暴れてこうなったのよ。
商品もダメだし赤字確定…死ぬしかない…」
「ど、どういうこと!」
確かにもう売り物にならない商品で赤字確定ではある、でも死ぬだなんて。
「お父さん不倫したの。
最近喧嘩してたのもそれが原因。」
「不倫…?」
「そんで、お父さん、お母さんも風子も捨ててこれ置いて赤字になって首でもくくれって出て行ったわ」
覇気のない言葉をつむぎながら見せられたのは離婚届。
そこにはしっかりお父さんの欄は書いてあった。
そんな…お父さんが不倫?
あんなにいつも優しくてよく遊んでくれて、お母さんとも仲良かったのに?
なんで突然?