先輩といろどる恋。˚✩
「ちょっと家がゴタゴタしておりまして、両親が離婚して母親が今日まで2週間程度帰って来なく、帰ってきたと思ったら派手になってて派手な男の人家に連れ込んでいる状況なのです!
でも問題ありません!」
あくまで明るくサラリと言うも、先輩は眉間に皺を寄せる。
「問題だらけじゃん」
「あはは、大丈夫です!ちょっとお店がちらかったりして成り行きで一颯くんという子に手伝ってもらって居たりしましたが!!問題ありません!
さぁ今日は楽しみましょう!!」
せっかく先輩との夏祭り。
なんならみんなが気を使ってくれてるであろうセッティングを楽しみたくて話題を変えると、凪桜先輩は何か言いたげだった口を閉じて頷いた。
「よし、じゃあ手始めに射的でも行くか」
「いいですね!」
暗い話題をぶったぎることに成功した私は歩き出す先輩の後ろをてこてこと着いていく。
身長の高い先輩の後ろ姿がこんなにもかっこいい。
モテモテの先輩の時間を独り占めできてるなんて私幸運過ぎて怖い。
でもやっぱ幸せ。
そんな正反対の感情が交互に行き来していたのだった。