婚約解消するはずが、宿敵御曹司はウブな許嫁を愛で尽くす~甘くほどける政略結婚~
舌と指で散々蕩かされた身体は、怜士の言う通り、彼を受け入れる準備が整っている。
そのまま怜士の熱を受け止め、ようやく私たちはひとつになった。
「んん……っ」
「悪い、痛いよな」
「う、ちょっと……」
「でもごめん。俺は今、凄い嬉しい」
悩ましげな悦に入った表情でそんなことを言われれば、こんな痛みなんてどうってことない。
「怜士が嬉しいなら、私も嬉しい」
「陽菜……」
「痛くてもいいから、ぎゅって抱きしめて」
肘で身体を支えていた怜士の背中を抱き寄せる。
私を気遣ってくれてのことだとわかっているけど、もっとしっかり繋がりたい。
そう思ってしまうのは、はしたないかな。
「バカ。せっかく人が我慢してんのに……」
グッと腰を進められ、お腹の奥が焼けるように熱くなる。
「んんっ!」
「動くぞ。煽った陽菜が悪いんだからな」