男装獣師と妖獣ノエル ~騎士団で紅一点!? 幼馴染の副団長が過保護です~
ラビは申し訳なく思って、素直に扉を開けた。
「わざわざ持って来なくてもよかったのに……」
「朝食で胃がもたれているのなら、ラビなら夕食も抜くかもしれない、と思いまして」
「……まぁ、そうかも」
彼は、普段のように話すラビを見て、どこかほっとした様子で「どうぞ」と言ってサンドイッチが入ったバスケットを手渡した。
セドリックはそこで、床に広げられている大量の地図と図鑑に目を向け、しばし思案するような間を置いた。
「ラビ、楽しいですか?」
「すごいんだ、色が付いてて動物もすごいリアルッ」
「……なんだか本当に楽しそうですね。あの、僕もご一緒していいですか?」
『お前がいたら、俺がゆっくり出来ねぇだろ』
テーブルも置かれていない倉庫のような書庫は、唯一窓のそばにスペースがあるばかりで、あまり広いとはいえなかった。ノエルがゆったりと座ってしまうと、ラビの他に大人が座る事は難しいぐらいに狭くなる。
ラビは一度書庫の方を振り返り、少し考えて「ダメ」と答えた。
「わざわざ持って来なくてもよかったのに……」
「朝食で胃がもたれているのなら、ラビなら夕食も抜くかもしれない、と思いまして」
「……まぁ、そうかも」
彼は、普段のように話すラビを見て、どこかほっとした様子で「どうぞ」と言ってサンドイッチが入ったバスケットを手渡した。
セドリックはそこで、床に広げられている大量の地図と図鑑に目を向け、しばし思案するような間を置いた。
「ラビ、楽しいですか?」
「すごいんだ、色が付いてて動物もすごいリアルッ」
「……なんだか本当に楽しそうですね。あの、僕もご一緒していいですか?」
『お前がいたら、俺がゆっくり出来ねぇだろ』
テーブルも置かれていない倉庫のような書庫は、唯一窓のそばにスペースがあるばかりで、あまり広いとはいえなかった。ノエルがゆったりと座ってしまうと、ラビの他に大人が座る事は難しいぐらいに狭くなる。
ラビは一度書庫の方を振り返り、少し考えて「ダメ」と答えた。